第二の初陣に関する所感
タイトルの通り所感です。
なんとなくメモ帳に潜ませたままなのもあれだったのでブログに落としました。
デビュー時に各所に少しずつ撒かれた種を、しっかりどこにあるか把握して咲かせに行っているイメージのプロモーションだった。
しやがれでもらったリーダーというイメージを「見守るリーダー」という形で定着させようとしていたり、デビュー時に出演したラジオに再出演したり。(ホストの方から可愛がられていること含め)
どんな成り立ちでできたグループなのか。この先どんなことをしようとしているのか。という内容が、各テレビ番組で司会の方及びインタビュアーから投げかけられているのをみると、
デビュー期のプロモーションは「デビューすること」を宣伝するためのものであって、 「SixTONESがデビューする」という意味付けにはなっていなかったのだなというのも痛感した。(………そりゃそうですよね。)
でも、デビュー期に生成した
「Imitation Rainという異質の楽曲でデビューした」
「白黒でいうと黒のグループ」
というイメージはしっかり功を奏しているなという感じはした。
あのデビュー曲だったからこそ音楽雑誌が増えたし、楽曲面で取り上げられることが増えたと思う。
そしてImitation Rainが異質なバラードだったことによって、今回のアップテンポな鋭い楽曲がバラードとの対比で映えた。(YOSHIKIさんからの援護射撃もあったしね!)
デビュー期に撒いた種に加えて、半年間で蓄積してきた仕事(特にANN)によってラジオでの番宣が増えたのは面白かった。
多分これはANNをやっていなかったら手に入っていなかった方向性。
一般的な(ある意味普遍の)ジャニーズ聴取層ではないところへのアプローチとしてラジオという活路が見出せたのはめちゃくちゃ収穫だと思う。
radikoプレミアムという道具を使いこなしあぐねていたファンに対しても効果的に働いているし、
その使い方をプロモを通してファンに覚えさせることで、最終的にANNのご当地ラップ番宣に還元される流れになっているのが天才的すぎる。
Sony陣営とANN陣営の強烈なタッグの組み方。ラジオプロモーション仕掛けた人、口座教えて欲しい。
そしてこのプロモーションすごいなと思ったのは、おそらく「自粛期間内」に組まれたものであるところ。
7/22日発売の週刊ザテレビジョンの京本さんのコメントによると、「インスタグラムでの連動企画も自粛期間だったからこそ展開できた」とされている。
と、いうことは。
ナガビーター、ソロティーザー、ナラベーター、キキタイナー、シンダンダーなどなど、
ナガビーター以降の宣伝活動に関しては発売延期以降に組まれたものである可能性が高い。
そして彼らが身に付けた「リモート」での対応力。
ANNでその力を蓄え、見せ続けていたこと、そして世の中がリモートという手段を駆使し始めたことが重なって、地方でのプロモーションをあれだけ拡大することができた。
良かった!と胸を張って言えるわけではないのが悲しい現状だけれど、史上最強に時勢を味方につけたプロモーションだったのではないだろうか。
最初にも書いたけど、同時デビューという異色のデビューをしたことによって、
1stシングルプロモーション時には
「ジャニーズからグループが2組デビューする」
というイメージしか世間に伝わっていなかったのだというのが今回のプロモーションを通して得た確信。
実際、SixTONESは今回のシングルで無事綺麗にSixTONESとしてデビューした。どうやら第2のというかガチの初陣だったらしい。(びっくりだよね‼️)
そんな2ndシングルのプロモーションで
「SixTONESとはいかなるグループか」
という明確な方針を打ち出すことが求められていた。
ビジュアルイメージから内面的なイメージを作り上げていく
=SixTONESという集団の属性をSixTONESの方向性とともに定着させるためのプロモーション
が目標だったのではないかと思う。
そこで、SixTONESをジャニーズの外へ広げるという方向性を設定した解釈の一致度。
田中樹の言葉を借りればアニメ、ジャニーズ、アイドルの枠を越えて広めていくための橋渡しとなったNAVIGATOR。
Billboard集計期間最終日に11カ国語、12パターンのLyric Videoまで出してきたことには驚いたし、
本当に枠を越えていく気なんだと、世界を見据えているんだというのがハッキリと見えて正直ビビり散らかした。
ヤベェ人たちを追い始めてしまった。この人達の為にパスポートを取らないといけない日が来るかもしれない。まだまだ壁はいくらでもあるけど。
そしてもう一つ感じたのは、
「音楽」を売っていること。
今まで追ってきたグループがその傾向が強かったのもあるけれど(自社のレーベルだし)、
ジャニーズのコンテンツって基本的に「とりあえず形にします」型のものが多いよなとは前から思っていて。
良くも悪くも商売っ気を感じないというか、
「商品価値を高め、音楽市場に出して売り出してやろう!」
「CDをきっかけに客層を広げよう!」
というよりは、
ファンに対するコレクション用に音源をコンテンツ化して利益を確保しているイメージだった。(極端だけど)
ファンの所有を目的としたコンテンツであって、世間から利用されるコンテンツではない感じ。
音楽配信をしてないジャニーズにおいてはそのやり方が1番なんだろうっていうのもわかる。
けど、今回のNAVIGATORは狙いが少し違った気がする。
枠を越えることを狙いに行っていたし、なんならジャニーズであることが全くわからない宣伝をされていることもあった。
そして本人達からも「音楽作品」として届けるんだという思いが、これでもかというほど伝わってきた。
見据えていたのはジャニオタの懐ではなく、間違いなく世界の音楽市場だった。
その方針で行くんだという決意のプロモーションだったのかな、と。まだまだ先は長いけど。
2ndシングルで、確実に今までとは違う層に届き、種を植えてきたSixTONES。3rdシングルで、はたまた1stアルバムでその花が咲き、実がなることがめちゃくちゃ楽しみで仕方ない。
そして今回ハーフミリオン突破という肩書を手に入れ、世界を視野に入れていることをコンテンツで示した2ndシングル。これからのSixTONESの紛うこと無きNAVIGATORになることを確信した。
(翌週に発売された嵐パイセンのシングルとか発表になった円盤とかで、事務所マジオリコンしか見てねぇなと思ったのはここだけの話)